段ボール・梱包資材業界の営業は、原材料である古紙・原紙価格の変動という外部要因に常にさらされている。仕入価格が変われば納入価格の見直し交渉が必要になり、既存取引先との関係を維持しながら適正な価格転嫁を進めるという、他業界にはない繊細な調整力が求められる。一方でEC市場の拡大により新規開拓の余地も大きく、攻めと守りの両立が課題となっている。

EC事業者は速く、既存大口取引先は遅い―決裁速度の二極化

EC事業者は成長スピードが速く、購買担当者の裁量で比較的早く決まる一方、既存の大口取引先は年間契約や複数年の枠組みが絡み、決裁に時間を要する傾向がある。契約更新は年1回のサイクルで見直されることが多く、購買担当者に加え経営層を含む2〜3名程度が最終判断に関わる。

取引先タイプ決裁スピード主な検討軸
新興EC事業者速い(目安1〜2ヶ月)コスト・納期・規格の柔軟性
既存大口取引先遅い(目安3〜6ヶ月)年間契約・価格改定の妥当性
物流事業者中程度供給安定性・規格対応力

原材料価格の変動という外部要因にどう向き合うか

原材料価格は市況によって上下するため、営業担当者は常に最新の仕入コストを踏まえた提案・交渉を求められる。この情報を持たないまま新規開拓だけを進めると、後々の価格改定交渉で摩擦が生じかねない。したがって新規開拓と価格交渉は、性質の異なる業務として切り分けて考える必要がある。

新規開拓は代行へ、価格改定交渉は自社へ

  • EC事業者・物流事業者向けの新規開拓リストアップとアプローチ(新規開拓担当2〜3名程度の体制で運用するケースが多い)
  • 資材規格・コスト削減提案を用いた一次商談
  • 既存取引先への定期フォロー連絡・需要変化のヒアリング
  • 見積り依頼への一次対応・社内への引き継ぎ

原材料価格を反映した納入価格の改定交渉は、コスト構造を把握する自社担当者が主導すべき領域として残る。新規開拓を急ぐあまり、既存取引先より有利な条件を提示してしまうと、価格交渉の火種になりかねない。営業代行に依頼する際は、提示可能な価格レンジや条件の下限を明確に共有しておくことが欠かせない。

ポイント:新規開拓は営業代行に、価格改定交渉は自社にという役割分担が、コスト変動業界では特に機能しやすい。

よくある質問

Q. 原材料価格の変動を踏まえた交渉も任せられるか A. 市況情報を正確に把握する必要があるため、価格交渉は自社担当者が主導するのが現実的だ。

Q. EC事業者向け新規開拓に営業代行は向いているか A. 対象数が多く定型的なアプローチが可能なため、相性は比較的良い。

Q. 短納期対応の訴求は営業代行でも伝えられるか A. 自社の生産・在庫体制を正確に伝えておけば、一次提案レベルでは十分対応可能とされる。

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